活動日誌-服部こうき
【23.11.24】「中学校全員喫食制給食実施に係る基本的な計画」の説明 あまりのご都合主義には呆れた
それによると交付税措置のあるものとないものを合わせて起債(借金)は約16億円となり、市が現金で用意するという意味での一般財源はわずか5億円弱で済むことが明らかになった
今日、全員協議会で教育委員会から「中学校全員喫食制給食実施に係る基本的な計画」の説明があった。
64ページにもなる分厚い冊子だが、一読して外部調理委託ありきで書いていることがありありとわかるものだった。
とりあえず一つだけ指摘すると、「事業実施に係る財源の確保について」では「総事業費が24億円程度(国の交付金を除く一般財源は21億円程度)が必要となることが想定され、実施計画に基づく事業の実施が非常に困難な状況となりました。」とあるが、これは給食センターの建設がいかに多くの一般財源が必要になるかを示そうとしたのだろうが、全くの「ごまかしの数字」だ。
というのも、議会からの申し入れで8月の教育委員会の試算になかった交付税措置のない起債を活用した場合の財源内訳を試算するよう求めた(財政担当と協議の上で)。
それによると交付税措置のあるものとないものを合わせて起債(借金)は約16億円となり、市が現金で用意するという意味での一般財源はわずか5億円弱で済むことが明らかになった(24億円のうち残りは国庫補助金約3億円)。
つまり、5億円弱が用意できれば建設は可能だということだ。
建設に当たって自己資金は5億円もあればよく、残りの多くを借金しても将来世代への負担も大きな問題はない。 財政的に建設には何らの問題もない。
その上、起債をしても将来世代への負担は、公債費負担比率(一般財源「使途を制限されていない財源のうち」のうちどれだけを公債費「借金の返済」にあてたかを表すもの)が現在12.2%だが、それが1.3%ほどしか増えず、警戒ラインといわれる15%までまだまだ余裕がある数字だ(18%を超えると起債に当たり許可が必要となる)。
建設に当たって自己資金は5億円もあればよく、残りの多くを借金しても将来世代への負担も大きな問題はない。
財政的に建設には何らの問題もない。
それより問題なのは、教育委員会が図書館建設と給食センターとで財源についてまるで違うことを言っていることだ。
今年9月議会の決算委員会で教育委員会の亀山部長は、図書館の財源内訳を聞かれた際に、総事業費26億円のうち「一般財源は2億7,760万5,646円」だと答弁している。
これは総事業費から国の補助金12億円と合併特例債(借金)8億5千万円、公共事業等債(借金)2億6千万円を除いた額を「一般財源」としている。
図書館建設では借金を一般財源から除き、給食センター建設では借金を一般財源に含めるという姑息なやり方をしているのだ。
ところが同じ亀山部長が給食センターになると「一般財源」に起債(借金)も含めて計算し、多くの一般財源(自己資金)がいると述べている。
図書館建設では借金を一般財源から除き、給食センター建設では借金を一般財源に含めるという姑息なやり方をしているのだ。
これほどのご都合主義はない。
こういう都合のいい部分は使い、都合の悪い部分は使わないという書き方で一貫しているのがこの「基本的な計画」だ。
こんな外部調理委託ありきの計画は議論に値しない。
(注)まだまだ書かなければならない問題点は山積み。後日に。