活動日誌−服部こうき

【25.08.30】第3次亀山市総合計画(基本構想・前期基本計画)」(骨子案)などが説明された 夢物語でしかない「将来都市像」

人口減少・少子高齢化の進行で様々な問題が生ずる

昨日の予算決算委員会協議会では、「第3次亀山市総合計画(基本構想・前期基本計画)」(骨子案)、「亀山市人口ビジョン」(骨子案)、「第4次亀山市行財政改革大綱」(骨子案)の説明がされた。

この説明を受けて会派や無会派の議員は、10月初めまでに意見を出すことになっている。
市はこうした意見を受け、計画案に反映すべきものは反映するという仕組みだ。

私は基本構想の部分で意見を述べた。
基本構想では「社会経済情勢の変化」として
(1)「人口減少・少子高齢化の進行」(労働力の低下や社会保障費の増加等が景気の減退・悪化を引き起こし、それらが現役世代の個人消費や新たな世帯構成の障壁となることで、出生数が減少するという人口減少の連鎖や国力の衰退につながることが懸念、核家族化が一層進むとともに、単身世帯や高齢者単身世帯、ひとり親世帯の割合が高まることが見込まれるため、社会的に孤立する世帯の増加が懸念)
(2)「価値観・生活様式の多様化とウェルビーイング(「よい状態」を意味し、単なる健康だけでなく、肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた持続的な幸福な状態を指す概念)志向の高まり」
(3)「経済活動のグローバル化と経済情勢の変化」(個人消費の回復は賃金・所得の伸びに比べて力強さを欠いている、米国の追加関税措置による経済の下押しリスクへの懸念などと指摘)

人口減少・少子高齢化の進行、気候危機による温暖化への対策、地震や豪雨災害の増加、老朽化が進む公共施設の建て替えなど今の生活水準や市民サービスを維持することも難しい様々な問題が起きている

(4)「安全・安心に対する意識の高まり」(南海トラフ地震や大型台風、線状降水帯の発生など自然災害への備えに対する意識が高まっており、都市インフラの長寿命化・更新に加え、防災情報の伝達や自主防災組織の強化など、ハード・ソフト面からの取り組みが求められている)
(5)「地球環境・エネルギー問題の深刻化」(深刻化する気候変動による気温の上昇と都市部でのヒートアイランド現象により、熱中症の増加など健康面への影響、渇水や洪水リスクの増加、食料生産の不安定化、生態系の喪失、冷房需要の増大によるエネルギー消費の増加など様々なダメージが危惧されており、気候変動への適応が急務)
(6)デジタル社会の進展
(7)高速交通網の進展と日本中央回廊の形成(リニア中央新幹線の全線開業も相まって東西・南北方向の広域交通連携軸が強化され、広域交通ネットワークの充実が図られる)の7項目があげられている。

これらの課題、懸念に対応するためにどれだけの予算と施策が必要となるか考えただけでも現状の困難さが分かる。

私は「社会経済情勢の変化」で指摘があるように、人口減少・少子高齢化の進行、気候危機による温暖化への対策、地震や豪雨災害の増加、老朽化が進む公共施設の建て替えなど今の生活水準や市民サービスを維持することも難しい様々な問題が起きており、加えてこれまでの櫻井市政の財政運営のまずさで財政問題も起きている。

将来に「発展」を期待したいという気持ちは誰もが持つが、「社会経済情勢の変化」で指摘されている現実の社会から出発すれば、「発展」どころかどうすれば、現状の市民生活や市民サービスを8年後も維持、向上できるかに知恵を絞らざるを得ないというのが私の意見

この第三次総合計画の期間は、令和8(2026)年度から令和15(2033)年度間での8年間だ。
この8年間で取り組むべき最重要課題は、こうした日本社会全体が抱える問題が亀山市民の暮らしにできる限り影響を与えないようにし、さらに暮らしを充実させるための様々な分野での地道な取り組みを進めることだろう。

ところが亀山市は(7)高速交通網の進展と日本中央回廊の形成を掲げ、「第3次総合計画における「将来都市像」の基本的な考え方」では、「(リニアを)本市の千載一遇のチャンスと捉え、将来の発展期を見据えつつ、そこからバックキャスティング(最初に目標とする未来像を描き、次にその未来像を実現するための道筋を未来から現在へとさかのぼって記述するシナリオ作成の手法)した、概ね10年先までの目指す姿を「将来都市像」とすることとする」と書き「発展」を描いている。
もちろん8年後にリニアが市の施策として具体化することはあり得ず(東京−名古屋間の工事は今、予測できるだけでも10年以上遅れており、JR東海は名古屋−大阪間は東京−名古屋間が開業してからと言っているので)、その意味だけでもこの記述は単なる夢物語でしかないが、これを総合計画で重要な「将来都市像」とすることはあり得ない(リニア計画そのものの問題もあるがここでは触れない)。

ましてやこれまで述べてきたように、この8年間で「日本社会全体が抱える問題が亀山市民の暮らしにできる限り影響を与えないようにし、さらに充実させるための様々な分野での地道な取り組みを進めること」が最優先であり、このような夢物語の「将来都市像」を描くことはおかしい。

将来に「発展」を期待したいという気持ちは誰もが持つが、「社会経済情勢の変化」で指摘されている現実の社会から出発すれば、「発展」どころかどうすれば、現状の市民生活や市民サービスを8年後も維持、向上できるかに知恵を絞らざるを得ないというのが私の意見。
(注)昨日は報告を聞く協議会だったので意見を述べただけで突っ込んだ議論はしていない。

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