活動日誌−服部こうき

【21.04.10】JR亀山駅前にできる予定の高層マンション こんな仕組みがあった

1月29日のブログ ディベロッパーが大儲けできる仕組み

今朝も新聞折り込みでJR亀山駅前にできる予定の高層マンションのチラシが入っていた。
市民の間では、一戸建てでも比較的に安く購入できる亀山市でマンションが売れるとは思えないという声をよく聞く。
不動産業者ももうけが見込めるからこの事業に参加したわけで、一般の人にはわからない仕組みがあるのだろうと思っていた。
そんな折、出会った雑誌の記事を紹介したのが、去年の1月29日のブログだ。
今一度、振り返る意味で再度、掲載する。

【20.01.29】亀山市で起きている再開発事業を巡る問題  ディベロッパーが大儲けできる仕組み
購読している月刊誌に「議会と自治体」というのがある。
2月号では、「今日の都市開発と住民本位のまちづくり」が特集され、2017年に亀山にも来ていただいた遠藤哲人さん(NPO法人区画整理・再開発対策全国連絡会議事務局長)の「市街地再開発事業のしくみと問題点」という一文が掲載されている。

総事業費71億円の86%が公費負担だから、いかに安く仕入れているかわかる。

この記事では、亀山市で起きている再開発事業を巡る問題がずばりと指摘されている。
その中で、ディベロッパー(開発事業を行う不動産業者−亀山市の場合は(株)マリモ)にとって再開発事業が大きな儲けをもたらす事業であることを指摘している。

メリットの1つは、「市街地再開発事業とすることで、一般的な都市計画規制を取っ払って超高層ビルが建つような「巨大な容積率」が与えられること」。
亀山市でも都市計画審議会で駅前に15階建てのマンションが建設できるように規制が緩められた。

2つ目は、「贅沢な補助金(交付金)等の公的補助のため、ディベロッパーにとってはビル床を安く仕入れることができ、一大不動産事業を展開することができる」。

総事業費71億円の86%が公費負担だから、いかに安く仕入れているかわかる。

ディベロッパーが自分で土地を購入し、建てる事業と比べると、実においしい事業であることがわかる

さらに仕入れ原価を抑える仕組みは、公的な補助だけではない。

「市街地再開発事業の土地の評価が一定の基準に基づくため、再開発組合などの事業者は一般取引価格に比べてかなり安く土地に相当する部分を仕入れることができる」。
通常、土地の取引価格は、売り手と買い手との合意で決まるが、再開発事業は「実質的に土地収用の際の安い価格を地権者に押しつけることができる。」
上の2つだけでもディベロッパーが自分で土地を購入し、建てる事業と比べると、実においしい事業であることがわかるが、さらにまだある。

3つ目は、行政処分権・強制執行権を握ること。
再開発組合を通して実質的にはディベロッパーがこれを確保する。
これにより有無を言わせず地権者の土地、財産にかかわる権利を動かすことができ、これが「時間管理」(短期間で事業を完成させる)の保障となる。

「こうして現代の市街地再開発事業の多くが、組合の体裁をとりながら実質的にディベロッパーが「時間管理」のもとに低廉な価格で再開発ビルの床を大量に仕入れ、3割程度のマージンを乗せて売りさばくという、一大不動産事業を展開するツールとなっている。」

4つ目は、「再開発事業で床を売りさばく保証として、公共団体がビル床を買い取るケースが多い。」
亀山市の場合、保留床処分金として組合が得る収入32億円のうち、約7割が図書館の床の購入費22億円だ。
その上、この図書館は市民の合意がない事業なので、「公共の福祉」に反するものだ。

最後に遠藤さんは次のように指摘している。
「こうして現代の市街地再開発事業の多くが、組合の体裁をとりながら実質的にディベロッパーが「時間管理」のもとに低廉な価格で再開発ビルの床を大量に仕入れ、3割程度のマージンを乗せて売りさばくという、一大不動産事業を展開するツールとなっている。」

こうしてみると再開発事業のマンションは特別だということがわかる。

「地権者追い出しタウン」と名付けたい

中でも「行政処分権・強制執行権を握」り、「有無を言わせず地権者の土地、財産にかかわる権利を動かすことができ、これが「時間管理」(短期間で事業を完成させる)の保障」という部分には思うところがある。
この事業では、短期間に多くの地権者を追い出した(マンションに移り住む人はごくわずか)。

今、タウンネーム(愛称)が募集されているが私は「地権者追い出しタウン」と名付けたい。

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