活動日誌−服部こうき
【21.01.19】海堂尊氏の「コロナ黙示録」 「医学に基づかない政策決定をする首相官邸、柔軟な対応ができない厚生労働省の官僚、そして、彼らの発信する情報を批判せず垂れ流すメディアの体たらく」を描く
この本が昨年7月には発売されたのだからその素早さに驚くばかりだ。
午前中雪がちらついていたが、今日は一日中、気温が上がらないようだ。
海堂尊氏の「コロナ黙示録」を読み終えた。
この本は、昨年9月20日号の赤旗日曜版の記事を読み、読みたくなった。
早速、高村書店に問い合わせたが、出版元にも在庫がなく、いつ入るのか不明とのこと。
その後、年末に妻が図書館に行った際に、聞いてくれてこの本があるといういうことだったので「予約」を入れた。
その本が先週届き、ようやく読み終えた。
本書にあるように「新型コロナウイルス感染症は2019年が終わる間際に、のっそりとこの世界の片隅にその姿を現し」たのだが、その後次々に起こるコロナ感染症への医療機関の奮闘ぶりと安倍政権の対応のひどさが見事に描かれている。
そして、この本が昨年7月には発売されたのだからその素早さに驚くばかりだ。
中国から始まったコロナ感染症が日本に広がり、そして緊急事態宣言の発出に至るまでの約半年間に起きた出来事を振り返ることができた。
海堂尊氏は毎日新聞のインタビューで次のように語っている。
『「ちょうど緊急事態宣言下で、政府の対応に違和感を覚えていた時でした。
だったら、その話を書けばいいと思いついたのです。」
「――コロナ禍があぶり出したものは何だったでしょうか?
◆医学に基づかない政策決定をする首相官邸、柔軟な対応ができない厚生労働省の官僚、そして、彼らの発信する情報を批判せず垂れ流すメディアの体たらくです。」』
この本では、明らかに誰を指しているのかわかるような人物設定がされている。
内閣総理大臣−安保宰三、その妻−安保明菜、官房長官−酸ヶ湯、東京都知事−小日向美湖、内閣府首相補佐官−今川、泉谷などだ。
中国から始まったコロナ感染症が日本に広がり、そして緊急事態宣言の発出に至るまでの約半年間に起きた出来事を振り返ることができた。
またその間に起きた政治の問題(森友学園問題での公文書改ざんと赤城さんの死、その妻の訴訟や黒川検事長の問題など)も書かれている。
是非ともお読みいただきたい一冊だ。