活動日誌−服部こうき

【20.11.18】デジタル化をこのまま進めていいのか 「デジタル化と地方自治」

窓口業務は、行政サービスを必要とする人と直接対面して、生活の相談に乗り、それを最適な行政サービスにつなげる仕事

昨日お知らせした「デジタル化と地方自治 白藤博行専修大教授に聞く隋廚魴悩椶垢襦
『 菅政権が進めるデジタル化によって、住民の暮らしや地方自治はどうなるのでしょうか。
例えば、政府内では自治体の窓口業務のオンライン化や無人化も検討されていますが、大丈夫なのでしょうか。

窓口業務は行政手続きを受け付けるだけの仕事ではありません。
行政サービスを必要とする人と直接対面して、生活の相談に乗り、それを最適な行政サービスにつなげる仕事です。
また、行政は、窓口で住民を待つだけではなく、役所の外に繰り出し、例えば生活保護を必要とする住民と出会うことも大切な仕事です。
自治体の役割は、憲法が保障する個人の尊厳に立脚した人権保障です。
このような仕事は、AI(人工知能)やロボットだけで担えるとは思えず、拙速に進めてはいけません。

そのためには行政が持つさまざまな住民の個人情報を民間とも共有しやすくすることが必要で、それをデジタル化で進めるというのです。

第32次地方制度調査会答申では、今後の地方行政における「公共私の連携」や「広域連携」の重要性が強調され、必ずしもいまの地方自治体が唯一の行政サービス提供主体である必要はないという発想が強くみられます。

例えば、医療や介護などの機能を最適に果たせるとみなされれば、そのサービス提供主体は、民間資本でも公共私混合主体でも広域行政体でも構わないということになります。
そのためには行政が持つさまざまな住民の個人情報を民間とも共有しやすくすることが必要で、それをデジタル化で進めるというのです。
これらは団体自治の否定、ひいては憲法が保障する地方自治の破壊につながります。

自治体ごとデジタル化の実験がスーパーシティ構想です。
「改正」国家戦略特区法に基づいて指定された区域では、データ基盤整備事業を担う民間事業者は国や自治体のデータを要求することが可能になります。
行政保有の個人情報は容易に民問事業者に流れることになるので、個人情報保護の問題が喫緊の課題になります。

個人情報が民間企業等に不用意に流れないように、そして個人情報を自己コントロールできるようにすることが不可欠

社会全体のデジタル化を推進したい者にとっては、各自治体が、外部のコンピューターとの結合を原則禁止とするなどした個人情報保護条例の存在が障害になります。
全国のさまざまな個人情報保護条例を個人情報保護法に一体化し、この法の解釈権限を、例えば国の個人情報保護委員会等に一元化したいといった発想が出てきてもおかしくありません。

すべての問題は「デジタル集権化」に行きつきます。
国や大企業が個人から情報を吸い上げ、管理統制を強めていくようなデジタル化では、暮らしも地方自治も破壊されます。
デジタル化で便利になるといっても、個人の尊厳やプライバシーを侵さない仕組みやルールをはっきりさせた上で進めなければ身も凍えるような行政になりかねません。
個人情報が民間企業等に不用意に流れないように、そして個人情報を自己コントロールできるようにすることが不可欠です。
国が地方をリモートするデジタル化ではなく、地方が国をリモートすることができる「情報主権・デジタル主権」の確立が必要です。
そのためには、地方自治体が自治の砦(とりで)となって住民を守る。住民は自分たちのことを自治体と一緒になって考え、行動する。それが本来の住民自治です。(おわり)』
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年11月12日付掲載

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