活動日誌−服部こうき
【20.06.28】リニア計画による水涸れ問題 2015年に国会で質疑 「地下水をすべて把握は困難」
「実際に破砕帯がどのあたりに地下の深いところで発生しているかというところまでの具体的な特定までには至らなかったため」
リニア新幹線計画で2027年開業が困難となった。
その最大の問題が静岡県の大井川の水の問題。
この水涸れについては、2015年 4月 24日 第189国会 環境委員会で当時日本共産党の衆議院議員だった島津幸広さんが取り上げ質している。
以下はその時の議事録。
『○島津委員 この水がれの問題ですけれども、山梨の実験線では水源の枯渇が生じています。
JR東海も、実験線でのトンネル工事による影響を認めています。
実際の工事に先立って、地下水への影響について、この実験線ですね、予測を行ったと聞いていますけれども、なぜ水がれの事態を予測できなかったのか、これをお答えください。
○篠原政府参考人 お答え申し上げます。
リニア実験線の工事に先立ちましては、事前に現地の地質調査等をJR東海が行っておりますけれども、その際、破砕帯等にトンネルが交差した場合には減水が生じる可能性があるというふうなことは予測をしておったと伺っておりますけれども、実際に破砕帯がどのあたりに地下の深いところで発生しているかというところまでの具体的な特定までには至らなかったために、今のような事態が生じているというふうに伺っております。
予想はしていたけれども、いろいろやったけれども外れたというわけですけれども、結局、掘ってみなければわからないというのが現状ではないでしょうか
○島津委員 予想はしていたけれども、いろいろやったけれども外れたというわけですけれども、結局、掘ってみなければわからないというのが現状ではないでしょうか。
幾らトンネルの掘削技術が進歩したといっても、工事によっては大量の水が出ることは自然の摂理です。
とりわけ、山岳トンネルの場合は、土かぶりが大きくなるほど荷重は増して、高圧の地下水が突発的に発生する可能性が大きくなります。
とりわけ、大井川から南アルプスの主稜線越えまでの約十キロは、土かぶりが最大になるところです。
山梨の実験線では、リニア工事によって水脈を断ち切ったことは、関係者も認めているわけです。
リニア工事は、計画では東京から大阪までの長大な区間を貫くわけですから、その長い区間で連続的に水がれを起こすという特異性があります。
だからこそ、問題は、対策ではなく、なぜ予測できなかったか、この検証が行われることが必要だと思うんです。
この検証なくして、適切に対処する、問題ないと、とても断言できるはずはありません。
このことをぜひ強く指摘しておきたいと思います。』
地下水をすべて把握して工事をやるなどということは無理だということだ。