活動日誌−服部こうき

【18.05.10】崩落現場の加太川流域は「加太花崗閃緑(かこうせんりょく)岩」が分布 風化が進めば非常にもろく崩れやすい

「全体として鈴鹿山脈は分水嶺が東に片寄り、西(近江盆地)に緩く東(伊勢平野)に急傾斜する」

今日の加太の国道25号線の崩落事故を見て、この地域の地質を少し調べて見た。
少し古いが1981(昭和56)年に当時の通商産業省(現在の経済産業省)工業技術院地質調査所が出した「亀山地域の地質」というのがあり、この現地調査には当時の関町役場の職員も協力したとある。

これによると鈴鹿山脈は主として「古生界(古生代にできた地層・岩体)と花崗岩類からなる」とし、「南部(亀山はここに属する−服部注−)では花崗岩類が多く分布」しているとされる。
花崗岩は鉱物結晶の熱膨張率が異なるため、温度差の大きい所では粒子間の結合が弱まり、表面がぼろぼろになりやすい(風化しやすい)とされる。
そして「全体として鈴鹿山脈は分水嶺が東に片寄り、西(近江盆地)に緩く東(伊勢平野)に急傾斜する」としている。

つまり、鈴鹿山脈は風化すればもろくぼろぼろになりやすい花崗岩でできており、三重県側は急傾斜となっているということだ。

今回の崩落は、加太の自然が風力発電をやめるよう人間に伝えているのかもしれない

今回、崩落した加太金場という地域を含む加太川流域は、「加太花崗閃緑(せんりょく)岩」(広い意味での花崗岩に含まれる)と呼ばれるものが広く分布している。

先日、風力発電の問題で引き合いに出した大分県中津市の雨も地震もないのに突然、起きた土砂災害と同じで、今回の崩落も大雨や地震があったわけではないのに突然起きている。
これはもともと地質が崩落しやすいものであったということだ。

こうした状況は、先ほど見た地質調査結果を見れば、加太川流域では多くあると言える。
ましてやこうした地質の山に人が手を加えるなどということをすれば、どうなるかは誰でもわかるだろう。
今回の崩落は、加太の自然が風力発電をやめるよう人間に伝えているのかもしれない。

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