活動日誌−亀山市議団

【17.12.18】リニア入札 「国家的事業」のはずが 契約額も落札率も非公表 不正で注目 JR東海の入札方式

「リニアはゼネコンにとってぜひ受注したい大工事だ。ゼネコンは10年ぐらい前から受注にむけて工法などを研究してきた」

今日の赤旗日刊紙より。
『JR東海がすすめるリニア中央新幹線の不正入札事件をめぐり、入札情報開示の在り方が問題になっています。
同社が直接、発注したリニア工事の契約額や入札経過が非公表だからです。
建設費は約9兆円で政府が財政投融資から3兆円を低利で融資します。
国家的大型プロジェクトにもかかわらず、国民や国会が不正をチェックできない構造になっています。(記事・三浦誠、写真・原千拓)

「リニアはゼネコンにとってぜひ受注したい大工事だ。ゼネコンは10年ぐらい前から受注にむけて工法などを研究してきた」。
リニア工事を受注している中堅ゼネコンの元幹部は、いいます。
 東京地検特捜部が捜査の対象にしているのは、大手ゼネコン「大林組」を幹事社とするJV(共同企業体)が2016年4月に受注した「名城非常口」の新設工事です。

1キロ単価125億円 21世紀になって最大の大型開発

この工事は、リニアが走る地下トンネルの非常口として直径40メートルの縦穴を90メートル掘るというもの。
JR東海は、「公募競争見積方式」で入札しています。
ゼネコンが提案する技術と価格をJR東海が評価して順位をつけ、上位から契約金額を協議して決めるという方式です。
大林組は、他社と受注調整して工事を不正に受注した偽計業務妨害の疑いがもたれています。

前出のゼネコン元幹部はこう解説します。
「大林をあわせて数社で受注を争ったと聞いている。非常口の工事をとれば、そこにつながるリニアの地下トンネル工事の受注競争で有利になる。トンネル工事は工事金額も大きい。だからなんとしても非常口の工事を取りたかったのではないか」
 リニアの工事は総額で約9兆円です。
1キロあたりの単価は約125億円。
21世紀になって最大の大型開発とされています。
 

国が資金を調達し、低金利でJR東海に貸す仕組み

工事は長距離にわたり地下深くにトンネルを掘る難工事の連続です。
南アルプス山岳地帯を貫くなど自然環境の破壊が懸念されています。
また掘削にともない大量の残土が発生。
残土の運搬とあわせて、沿線住民から生活環境の悪化を懸念する声も上がっています。

 ところが安倍晋三首相はリニア建設が「未来への投資を加速する効果がある」(衆院本会議、16年9月28日)などと、財政投融資で3兆円の融資を決めました。
国が資金を調達し、低金利でJR東海に貸す仕組み。
「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指す安倍政権の象徴となる巨大プロジェクトです。
ほかにも私有地の強制収用ができ、不動産取得税の非課税措置を受けています。
政府が旗振りをし、多くの優遇措置をうけるなど公共事業に等しい位置づけです。

民間工事という理屈で、JR東海には情報開示の義務がかされていません

 しかし、民間工事という理屈で、JR東海には情報開示の義務がかされていません。
 リニアの主な工事は、15年6月から現在まで22件が契約済みです。
このうち名城非常口を含め、JR東海が直接発注した19件の工事は契約金額や入札参加者を非公表にしています。
同社は非公表の理由を「価格を公表すると今後の発注に影響する」としています。

 このためJR東海は受注業者に守秘義務契約を求めています。
リニア工事を多く受注している大林組、鹿島建設、大成建設、清水建設の大手ゼネコン4社が国交省に提出した「工事経歴」をみても工事名、契約金額はほぼ記載されていません。

 例外的に大成が「南アルプストンネル(山梨工区)」を約183億2900万円で受注したことを記しており、契約金額が高額であることが分かります。
 工事費がJR東海グループに“還流”している事例も。
名古屋駅(中央東工区)の工事は、JR東海子会社の「ジェイアール東海建設」を幹事社とするJVが受注。ほかの工事は競争入札の形をとっているのに、この工事だけは随意契約になっていました。
 大手ゼネコンの元幹部は、「JR東海は子会社に受注させて利益をグループ内に還元している」と言います。
この工事も金額は非公表です。(以下省略)』

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